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謎の地下鉄(その3) [地下鉄の謎]

四つ橋線玉出駅
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玉出駅のホームの南端から住之江公園方面を見ますと、まっすぐ伸びたトンネルが途中で断ち切られて、その手前で、線路が急カーブで右に曲がっているのが判ります。
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これは、四つ橋線(地下鉄3号線)が岸里駅から玉出駅まで延伸された1958年当時、ここから右折して西へ向かい、さらに北加賀屋付近を経て左折して、府道29号大阪臨海線の下を堺方面に向かうことこそ決まっていたものの、次の北加賀屋駅の位置や、玉出駅からの具体的な経路は確定していなかったためです。
その後、北加賀屋駅の位置が確定すると、玉出駅を出るか出ないかですぐに急カーブで右に曲がる必要があることが判明したため、玉出駅のホームを少しだけ北へずらした上で、空いたスペースに無理矢理に曲線を挿入した結果、写真のように、もとの玉出駅南端部分のトンネルが取り残されてしまったのです。
ではなぜ、玉出駅まで国道26号線の下をまっすぐに南下してきた地下鉄3号線を、わざわざ西へ偏移させる必要があったかと言いますと、国道26号線と、南海電気鉄道の南海本線との距離が近すぎたことが主な原因です。南海本線との距離は、狭いところでは170mほどしかありませんので、国道26号線の下を堺まで地下鉄に走られたのでは、南海はたまったものではなかったでしょう。
またもう一つの理由として、1968年まで、府道29号線上を、大阪市電阪堺線(もとの新阪堺、阪堺電鉄)が走っていたことが挙げられます。つまり地下鉄3号線の堺延長には、市電阪堺線の代替という意味も含まれていたのです。
ところがこの計画変更でも、南海は納得しませんでした。1959年に、上記のルートで地下鉄3号線の延伸が正式に特許された際に、大阪市交通局に対して、計画の延期あるいは見直しを求める申し入れをしています。
http://osaka-subway.com/y23/
その影響か、地下鉄3号線は、北加賀屋駅の次の住之江公園駅まで延長されたものの、そこから先、堺方面へは延長されずに、現在に至っています。



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Take-Zee

こんにちは!
ちょっと、ちょっとの”玉出”ですね・・・(^o^)

by Take-Zee (2022-05-13 16:13) 

hideta-o

すみません、ちょっと、ちょっとの玉出が判りません^_^。
by hideta-o (2022-05-13 17:19) 

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