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バス動力化(その5) [バス]

(4) FT式(BMI=5)
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車体の操舵機構に装着した磁石で、路面の直下に埋設した鉄線をトレースしながらバスを走行させる方式が、ファーラー社およびトミーテックから発売されています。両者の権利関係は不明ですが、これらをまとめてファーラー(Faller)-トミーテック(Tomytec)式、略してFT式とします。
なお冒頭写真はトミーテックの専用動力ユニットで、左側の銀色の丸が操舵用の磁石です。ちなみにこの現物をあちこち探したのですが見つからず、写真は以前の記事
https://ho-blog.blog.ss-blog.jp/2014-11-22
から流用しています。
このFT式によれば、(a)のタイヤ走行が可能である上、前輪には操舵機構(d)が組み込まれているため(e)の内輪差を表現することもできます。しかもスロットカー式より簡単に、併用軌道外にも走行コースを設定できる上、ピアノ線は路面の下に埋設されていて見えないため、見た目も良好です。
ただし車外からの給電の手段が確保できないため、車体に搭載した電池で直接にモーターを駆動しなければならず、(b)の速度制御が困難です。
市販されているFT式のシステムでは、たとえば走行コースに隣接させて路下に埋設した電磁石や永久磁石で、車体に搭載したマグネットスイッチを操作して起動、停止の操作を可能としています。しかし、いかにも自動運転らしい急発進、急停車ができるだけで、発車して徐々に加速する、減速してゆっくり停車するといった自然な速度の変更はできません。
その上、磁石を設置していないコース上の任意の位置で停車、発車することもできませんし、走行中に徐行したり加速したりすることもできません。
鉄道模型の場合、線路あるいは架線に印加する電圧を運転者が制御して自在に走らせることができるのが楽しみの一つであり、そのためにトランジスタコントローラやPWM制御、さらにはDCC制御などが発展してきた経緯がありますが、それが不可能です。
そのためFT式のBMI5としました。
ちなみに、電池とモーターの間に電気二重層コンデンサを挟めば、少なくとも発車、停車時の速度の変化はより自然になるかもしれません。


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